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及川奈央が近親相姦に挑む

近親相姦とは?
近親相姦(きんしんそうかん)とは、近い血縁関係にある者による性的行為である。政治、犯罪、フェミニズム、臨床心理学などの学術的分野ではこう呼ぶことが多い。英語では近い血縁関係にある者による性的行為をインセスト (Incest) という。 一方、小説、漫画、官能小説、アダルトビデオ、アダルトゲームなどの分野ではこの行為は近親相姦(きんしんそうかん)と呼ぶことが多い。これに関しては近親相姦の出てくる作品の一覧及び大衆文化における近親相姦、近親相姦ポルノを参照のこと。 インセスト・タブーにより、多くの文化で禁止されている。だが、その血縁範囲、何をもって性的行為とみなすかに関しては文化的差異が大きい。近親者間の性的行為は異性間、同性間いずれでも起きる。大人と子供、子供同士、大人同士のいずれも起こる。しかし、非常にプライベートな話であるため議論することが困難な話題でもある。また、現在日本には文化的タブーとされているが、近親相姦そのものを取り締まる法律はない。

近親者の性行為の用語
近親相姦と性的虐待
キンゼイ報告によれば近親者の性的虐待の体験率は5.5%、父親または義理の父親によるものは1.0%である[6]。しかし、この調査報告はさほど話題にされなかった。 また、1978年にはアメリカのカリフォルニアでダイアナ・ラッセルにより調査が行われた。それによると近親者による性被害率は女性が18歳までで全体の約16%[7]である。そのうち4.5%が父親で、残り12%が別の肉親である。この調査は女性に対する近親相姦の全体16%のうち3分の1近くが父親によるものであることを示す。だが、同時に気をつけなくてはならないのは3分の2以上が他の肉親によるものであるという点である。 一方、男性に対しても同様の調査は行われている。大学生を対象にしたデイビッド・リザックらの1996年の調査報告では男性の近親者による性被害率は16歳までで全体の3-4%である。 日本では1972年、五島勉が著書『近親相愛』でアンケート調査を発表した。その結果女性1229人中4.7%が実際に行為に至った、もしくはギリギリまで進んだと報告された。しかし、これはほとんど話題にされなかった。 また、精神科医の斎藤学が1993年に過食症の女性患者52名、比較群の健康女性52人に行った調査がある。その結果、健康女性の2%、過食症の女性患者の21%が18歳までに接触性近親相姦の被害に遭っているという調査結果が得られた。 石川義之は1993年に大学・専門学校生を対象に調査を行ったが、非接触も含むと女性の12.3%が近親相姦被害に遭っており、うち5.7%が父親によるものであった。 兄弟姉妹の近親相姦
社会学者デイビッド・フィンケラーによる796人の大学生を対象にした研究によれば、女性の15%、男性の10%は、何らかの形での兄弟姉妹との近親相姦を報告し、その4分の1は虐待的なものであった。Floyd Martinsonも大学生を対象にしたこの研究報告10-15%を引用しており、そしてその40%は8歳より前に起こったものである。ただ、基本的に性的虐待は年齢差のあるものを指す事が多いため、年齢が近い場合少年期の性的行為として、通常の性行為とみなせる可能性がある。また、それを性的虐待をみなすとすればどちらが加害者かという問題も浮上する。 行為自体が正常であっても、周囲の対応によっては本人が精神にダメージを受ける恐れがある。こういった兄弟姉妹の場合でも家庭内の力関係を反映しているという指摘もある。兄弟姉妹の近親相姦は不完全な家族の絆を強くする作用があるのかもしれない。周囲の対応として、関係の存在自体を否認したり、まともに取り扱おうとしないことは問題がある。カール・グスタフ・ユングは兄に強姦された女性を治療したこともある。また、兄弟姉妹で性行為を行っている人には形式(偏り)はない。そのため、その行為は家族の機能不全の結果であったとしても、原因にはならない可能性が高い。

親子の近親相姦
親による強姦の概念
親子間の近親相姦は、心理的に危険な場合が多いと考えられている。この場合、ほとんど性的虐待であるため、「近親相姦」と呼ぶことが一般的である。アメリカ合衆国の弁護士にして推理小説家のアンドリュー・ヴァクスはこれを強姦の一形式とみなしている。多くのセラピストも同様の意見である。 通常は性的虐待というと心理的・身体的な強要を伴う場合が多く想像される。確かにそういった例も多く、外面的に性的虐待である事が分かりやすい。ただ、それだけではなく、その行為が何を意味するのかを理解させずインフォームド・コンセントを与えずに性行為を行う場合もある。この場合は一見すると性的虐待には見えないが、社会的な規範から自身を省みたときに精神が激しく傷つく恐れもあるため、性的虐待の範疇に含めてよい。 こういった表面上愛し合っている場合にはその関係がそのまま続いていく事もある。長期的にそうした関係を繰り返す場合もあれば、近親相姦の体験が自分にとって有意義だった、あるいは悪い影響はなかったと主張する場合もある。ただし、客観的証明は難しい。いずれにせよ、現代社会の状況ではこういったインセストは性的虐待となることが非常に多いと判断される。この事でトラウマを負っている人は多く、精神疾患を患っている人も少なくない。 近親相姦の定義と影響
心理学上は近親相姦とは近親者における接触性の性的行為全てを差す。一方、接触のない近親者による性的行動は近親相姦的行為とされる。どのような行動が近親相姦的行為か否かに関しての区分は、一般にそれが秘密にしなくてはならないかどうかである。その影響としては境界性人格障害様の反応や解離性同一性障害を含む解離性障害が現れる。これは一種の心的外傷後ストレス障害の症状であると考えられており、また非常に外傷体験が複合した形式であるため複雑性PTSDとも言われる。症状としては恥、絶望、自尊心の欠如、自傷行為、酷い鬱などがある。自殺する事もある。 近親相姦に関する誤解
近親相姦については様々な誤解がある。まず、近親相姦というものはめったに存在しないと考えられがちだが、実際には人口の数%以上存在するという調査結果が示されている(前述)。また、貧困家庭や低教育層、もしくは過疎地で起こることであるとも考えられているが、実際にはいわゆる上流家庭でも発生している。同様に、近親相姦をする人は社会的にも性的にも逸脱した変質者であると考えられやすいが、実際には一見すると普通に見える人も少なくない。また、性的に満たされない生活を送っている人間が行うと考えられる事もあるが、親と子の場合は支配欲が主な動機と考えられており、性欲はさほど問題ではない。さらに、ほとんどの近親相姦の話は子供の性的な願望が作り出した空想や白昼夢であるともいわれるが、それはジークムント・フロイトが、子供が近親相姦を望んでいると誤解した事による。 事件が起こりやすい家庭には特徴があるとされる。他者と心を通わせようとせず、何でも隠したがり、依存心が強く、ストレスが高く、人間の尊厳を尊重せず、家族がお互いに自分の気持ちを正直に語り合おうとせず、大人が自分自身の情緒不安を鎮めるために子供を利用する家庭は事件が起こりやすい。逆に開放的で暖かく、お互いにコミュニケーションを多くとる家庭は事件が起こりにくい。そうではない場合も少なくないが、全体的な傾向としては認められるものである。また、家庭が保護的な役割を果たさない場合、今度は家庭外で性的虐待に遭う可能性が高くなる。 親子形式の比率
親子間の近親相姦の体験者を全体標本としてその比率に着目したデイビッド・フィンケラーの報告では、父親-娘が80%、父親-息子が9%、母親-娘が8.5%、母親-息子が3%と出ている。このように親子の場合は、比率としては父親と娘が多いが、同性間でも決して少なくはなく、父親が息子をレイプする、あるいは母親が娘と性行為を行う事も多くある。 また、母親と息子の近親相姦も多く起こっているが、西洋、特にキリスト教文化圏においては、母-息子姦に対する嫌悪が強く、議論が進みにくい状況がある。近年のアメリカでも母親をエロスと欲望の対象して見る人間達は驚きと恐怖の目で見られている。それでも、矛盾した被害男性の心象など、日本よりははるかに研究が進んでいる。 また、「虐待」という概念の違いが統計上のずれをもたらしている可能性もあり、比率に関しては安易に断定する事はできない。 父-娘近親相姦
父娘姦においてGoodwin, J.M.は「目隠し(Blind)」と名付けられる特徴があることを報告している。その5つの特徴は、「Brainwash(洗脳…家族では当たり前のことであるという話や秘密にしなければならないという嘘の情報を与え、子供を洗脳する事)」、「Loss(喪失…秘密にしなければ家族崩壊や友人関係の消失が起こると脅迫し口を封じる事)」、「Isolation(分離…人に話せば友人から信用されなくなると言い、子供が真実の情報を得る事を出来なくさせること)、「Not awake(未覚醒時…睡眠時、病気の際や身体的虐待時など意識や判断能力の低下時に虐待をすること)」、「Death fears(死の恐怖…人に話せば殺すというメッセージを送ること)」である。 ジュディス・ハーマンは自らの著作『父-娘 近親相姦(Father-Doughter Incest)』(1981)で40人の女性について研究している。その家庭は非常に保守的で、見かけはとても立派で、典型的で伝統的な家父長制の家庭であった。父親は暴力を振るう可能性をちらつかせ、それはアルコール依存により悪化する場合が多く、父親は家族の中では暴君として恐れられている傾向があった。外部的には非常に立派で家族の責任を果たしていると賞賛されている事が多かったが、その一方で父親は社会的には能力が足りないとみなされる傾向があった。家庭には男尊女卑の傾向があり、性役割ははっきりしていた。母親は大抵父親に依存しきっている専業主婦であり、何度も無理矢理妊娠させられることもあり、能力がなく、役立たずな人間とみなされており、抑うつ・精神病・アルコール依存の症状をきたしていることが多かった。娘は父親の相手をし、機嫌をよく保つ役割を担わされ、さらに兄弟姉妹を養育する責任も担っていることが多かった。 こうしたジュディス・ハーマン(1981)の父-娘近親相姦の家族パターンは傾向としては認められるものであるが、実際には様々ありS. Kirschner, D.A. Kirschner, R.L. Rappaport (1993) は「父親が優位である家族」「母親が優位である家族」「混沌とした家族」の3つのパターンを記述している。Price.M (1994) は父親と娘における近親相姦の事例に共通して見られる混沌、秘密、境界の侵害、役割の混乱について指摘し、過保護とネグレクトが繰り返され、無理矢理に子供が自分たちの家族は理想的だと思い込まされることを記述している。 また、父親と娘の場合、娘が自分は父親を奪っているという独特の罪悪感がさらに問題を複雑にしてしまっている場合がある。その場合、娘はしばしば母親に対抗する女としての自分を意識することがあり、この場合母親に秘密を打ち明ける事は非常に困難となる。さらに母親を裏切っているという意識のために余計に罪悪感を深めてしまうという悪循環に陥る。さらに、母親が知っていたのではないかと疑い、自らに答えの出ない問いかけを行った結果として、母親に父親以上の強い怒りを感じてしまっている傾向もある。親密になればセックスをしなければならないような気がするというような、親密さと性が混乱している傾向もある事でも知られる。 父-息子近親相姦
父親と息子の家族モデルは父親と娘の場合とよく似ている場合が多い。また、こういった場合権力的なもの(父性的なもの)に対する反抗が起こる事が多い。非常に多いにも拘らず、インセスト・タブーと同性愛タブーと男性が性被害に遭わないという通念と本人の強烈な恥辱感が重なり合っているため非常に見えにくい。 K.Dixon (1978) は病院に運ばれた外来患者として父親から息子に加えられたケースを報告しているが、被害者は多く自己破壊的で他人を殺したい衝動を持っていたという。ただし、こうしたパターンの性的虐待をされたからといって殺人者になるわけでは無論ない。反社会的態度が起こる場合も多いが、それには周囲の態度が影響する。 母-娘近親相姦
これに関してもかなりの数が報告されているが、同性愛タブー、インセスト・タブー、及び社会における女性が加害者とならないという通念、母性の考えがこのタイプを、非常に見えにくいものとしている。Rosencrans (1997) による93人の被害者への調査は、虐待についてにだれにも告げられないまま平均28年を過ごしていた事を示す。また、息子を虐待する母親は息子を年齢仲間のように扱うのに対し、娘の場合自らの拡張のように扱う傾向がある。 日本における被害者本人の話によると被害者は母親から「侵襲」されたというような感覚を持ち、一方で母親から強烈な女性らしさを要求されるにもかかわらずそれを達成できずに苦闘するという。また、性的虐待を受けていなかったらレズビアンになったのではないかという疑惑を持ったことも記している。 母-息子近親相姦
母親から加えられるものに関しても様々な研究が行われている。全体の傾向として言えるのは、このパターンの性的虐待を受けた男児は「自分は特別であり、特権を与えられるに値する人間である」という感覚を持つ一方、実のところその感覚は仮初めでいつ壊れても不思議はないものという感覚があり、それがパラノイアに近い過剰な警戒に満ちた広範な不安反応を引き起こしているということである。 この不安は自分自身が心理的虐待を受けることを予期し、先々それに応じた反応を取ることで被害を最小限に食い止めようとするものであり、虐待に対し非常に怯えた結果起こる反応であるという理論がA. Rothstein (1979) により述べられた。この理論はGlen O. Gabbard and S.W.Twemlow (1994) によってさらに発展された。息子は母親によって母親の自己愛を満たすことが自分の役割だと思い込まされるが、そのために間違ってでも母親を不快にさせた場合、それは自分の存在そのものを否定されることに等しくなり、それゆえに息子はまるで綱渡りをしているような状況に陥るのだという。 一方、自分が特別だという感情は行為そのものへの武勇伝的感覚などから来ると言われるが、こうした感情は自分が非常に誘惑的で、多くの女を魅惑する力を持っているのだと思い込む力へと繋がる。だがそれらは自分が被害者なのになぜか加害者のように仕立てられるという歪んだ認識の中で生まれたものであるため、その認識をあらゆる方面に投影してしまう危険性がある。 母親との近親相姦関係では、性的興奮と虐待経験が強く結びついており、興奮と快楽はすぐさま羞恥と嫌悪に変わってしまい、息子の心の中では激しい葛藤が続くことが多い。また、トラウマティックな絆がそこに生まれるため非常にそれを言い出しにくい時期が続き、少年は母親の夫のような役割を担わされ続ける。 情緒的近親相姦
たとえ実際に明らかな近親相姦もしくは近親相姦的行為がなくとも似たような破壊的力動が起こることもあると主張する研究者がいる。それは情緒的近親相姦(じょうちょてききんしんかん、Emotional Incest)といわれる概念である。このような場合は親は意識レベルでは子供を性的に裏切っていることに気づかない場合も多い。子供との関係が養育から近親相姦的な愛への境界線を越えるのは、それが子供の欲求を満たすためではなく、親の欲求を満たすためのものになった時であるという。この概念を用いる際は、近親相姦は「明白な近親相姦」と言われる。 しかし、この概念には激しい批判がある。それは、こういったことが問題ではないという意味ではない。視姦やセクハラに近い行為は、一般的にも問題視される。批判の焦点は、そういったことを近親相姦と呼ぶことは間違っているという点である。精神的な感情(いわゆるマザーコンプレックス・ファザーコンプレックス)などの概念を本物の近親相姦と同一視することは本物の近親相姦の深刻性を和らげ、逆に近親相姦に関係した概念をポピュラー化させてしまう危険性があるという。 精神分析家の多くはかつてはそのように母親から誘惑を受ければゲイになるのだろうと言ったが、現在はゲイだから誘惑されたという認識に変わりつつある。この解釈ではゲイの場合母親が子供から得られると思っていたロマンティックな感じが得られないため、無理矢理に母親が誘惑するのであるという。

神話
兄妹相姦
神話においては、兄妹の神々により作られたこととなっている場所もある。男女ペアの神が兄妹として扱われることも多い。「兄妹始祖」と言われたりする。 エジプト神話
最初の夫婦神である大気の神シュウとテフネト イシスとオシリス(イシス神はオシリス神の妹であったが、セトに殺されバラバラにされた兄オシリスの死体をつなぎ合わせ、生き返らせたあと性行為をし、ホルス(鷹の顔をしている)を生んだとされる。オシリスは更にもう一人の妹(イシスと双子)のネフティスから夜這いをかけられた)(参照:イシスとオシリスの伝説)。なお、イシスの神殿はもとフィラエ島に建っていたが、アスワンハイダムの建設の関係でアルギア島に移築、その後アルギア島がフィラエ島と改名した。 カフカス(兄妹に嫉妬した兄の妻が、自分の赤ん坊を殺して妹に責任を負わせ、家を追い払うというストーリーがある(兄と妹が結ばれるわけではない))。 ヤマとヤミー(リグ・ヴェーダ) ゲルマン神話(ニョルズ) 双子の兄妹神「フレイ」と「フレイヤ」(フライデーの語源) 日本の神話(参照:饒速日神(にぎはやひのかみ)) 塞の神(道祖神)(参照:塞の神における兄妹相姦についての記号論的考察) 古事記(イザナギとイザナミ) 琉球神話と琉球文化(奄美から沖縄にかけて島々の創世神話を「島建て」といい、例えば波照間の創世神話はイザナギ・イザナミに洪水神話を合わせたような形である)(兄妹始祖・洪水/参照:波照間島の聖地・波照間島の兄妹始祖創世神話) このように、洪水と兄妹始祖神話が合一したものが、中国南部から東南アジアにかけて見られる。琉球諸島には日本神話が成立する以前の神話や信仰が残っている可能性はある(cf.おもろさうし)(しかし中国からの借り物である可能性はある)。琉球王朝の誕生譚ではニライカナイから来た兄シネリキョと妹アマミキョが久高島に降り、その後首里で王朝を開いたことになっている(二人の子供が琉球王朝の祖先)。 琉球方言には丁度英語の sister に似た親族名称のカテゴリーとして「ヲナリ」というものがある(異性から見ているというのが英語とは異なる)(参照:をなり神) 琉球ではかつて、兄・弟が漁などで旅立つ時に姉・妹がティーサージ(布)をお守りとして贈った(日本の漁師町に似た文化があるようだが、姉妹ではない)。舟の外艫に留まった鳥を姉妹の「をなり(生き魂)」として扱う信仰もあったようである。このような異性のキョウダイの間の親密なつながりと信仰を「をなり神」信仰と呼ぶことがある。また「ヲナリ」は日本の「イモ」と同じく愛人の比喩に意味が分化したとされる。 首里では、兄妹のうち兄が王になると、妹を聞得大君(キコエオオギミ)になるという歴史もあった (参照:沖縄にはなぜ神社がないの?) ヤオ族の兄妹始祖・洪水神話 ルイス・ヘンリー・モルガンは、北米先住民のイロコイ族やオジブワ族が、父と父の兄弟、母と母の姉妹、兄弟姉妹の子どもは全て自分の子どもと同じ親族名称で呼んでいることから、本人が兄弟たちの妻や自分の姉妹たちとの間に子をつくっても自分の子どもと区別がつかない、として、原始乱婚制、つまり兄妹姉弟間に近親相姦があった、という仮説を立てたが、批判も浴びた。また親族呼称は歴史的に変化するものであり、短絡は避けなければならないだろう。 姉弟相姦
神話においては、姉弟の神々により作られたこととなっている場所もある。 ギリシャ神話 クロノスとレア ゼウスとヘラ 天岩戸(アマテラスとスサノオが「誓約(うけひ)」を交わす場面は近親相姦の象徴、と説明される事もある(ただし、この議論には何事も近親相姦で説明しようとする嫌いがあると指摘される)。契約の詳細については、アマテラスとスサノオの誓約の項を参照されたし。) 父娘相姦
アダムは自身の肋骨から作られたイヴと番いになった。これは娘と結婚した、と解釈もできる。 アブラハムの甥ロトの娘たちによるモアブ(モアブ人の先祖)とベン・アミ(アモン人の先祖)の誕生譚{ 旧約聖書、創世記19:31〜38} 日本 ある百姓が飼っている馬とその娘が恋をし、百姓が怒って馬の首を斬る。すると馬と娘が一緒に天に昇って行く(遠野の伝説。遠野物語にも収められている。父親が馬に対して嫉妬したのであり、三角関係・近親相姦的という見方もある)(参照:その3「宗教性について」) 母子相姦
ギリシャ神話 エキドナ- 怪物達の母親とされる。自分の子であるオルトロスとの間にスキュラ・スフィンクス・不死身のライオンなど怪物のほとんどを産んだとされる。もともと他民族の神で、古くは大地母神として崇拝されたというが、ギリシア人と戦争で敗れたため、ギリシャ神話では怪物へと堕とされたという。ギリシアでは好まれない母子相姦の題材であったため怪物とされた、という説もある。 クロノスに去勢されるウラノス(1560年) ガイアと息子ウラノス - クロノスらティタン12神を儲けるが、ウラノスはキュクロプスやヘカトンケイルの醜怪さを嫌い、彼らを地獄タルタロスに幽閉する。ガイアはこれに怒り、末子クロノスに命じウラノスの男性器を切り落とさせた。この際アプロディテが生まれる。ウラノスは天王星の名前の語源。 印欧系神話 ミトラス(ミトラ)は太陽神とその母の近親相姦から生まれたとされる。
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近親相姦
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説明

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近親相姦とは - はてなダイアリー
キーワード近親相姦,きんしんそうかん
説明近親相姦 - incest 親子・兄妹・姉弟など血縁の男女間で性的交渉が行われること。


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